
土の肥沃さ、根がしっかりと張る地の深さ、こんこんと湧き出る地下水とともに、夏の昼夜の気温差が大きい盆地気候のおかげで良質の米が育ち、酒造好適米「五百万石」の全国有数の産地として知られています。
かつて、秋になると何処でも当たり前のように飛んでいた赤とんぼ。そんな日本の原風景が、実は近年おびやかされているのです。それは水田そのものの減少と、箱苗処理剤の使用が原因だったのではないかと考えられています。
これまで箱剤の使用が無かったことなどから、幸いにして赤とんぼが普通に飛び交う奥越前勝山。日本の原風景を次世代に残し、日本人にとって大切なお米を安心していただくために、いま勝山では農家・JA・市民が連携して「赤とんぼと共に生きるプロジェクト」を展開しています。

越前禅定道の馬場である平泉寺は、717年に開かれました。白山登拝を目指した泰澄大師が、母の生誕地である勝山市南部の伊野原を訪ねたとき、夢の中でお告げを聞き、東の林の泉に行くと、そこで白山の女神を見たことが平泉寺のはじまりと伝えられています。平泉寺は最盛期には、48社36堂6千坊、僧兵8千人の巨大な宗教都市を形成したと伝えられています。

1988年、勝山市の北谷地区で1億2千万年前の肉食恐竜の化石が発見されました。以来、日本で発掘される約8割の恐竜化石が、ここ勝山に集まることから「恐竜王国」と呼ばれるようになりました。
2000年には福井県立恐竜博物館が完成。世界三大恐竜博物館のひとつともいわれ、全国から恐竜ファンが集まります。
勝山市は2007年、アメリカの雑誌フォーブス誌「世界でもっともきれいな都市トップ25」で、アジア1位、世界9位に選ばれました。カルガリー(カナダ)、ホノルル(アメリカ)、ストックホルム(スウェーデン)など、世界的都市がトップを競う中、小さな市である勝山が選ばれたのは画期的なことでした。